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歯並びが悪くなる4つの原因
歯並びの乱れは「見た目の問題」だけでなく、噛み合わせのバランスが崩れることで食事がしづらくなったり、虫歯や歯周病のリスクが高まったりと、口の中だけにとどまらず全身の健康にも影響します。
特に成長期のお子さまの場合、早めに原因を理解し対策することで、将来的な矯正治療の負担を減らせる可能性もあります。
この記事では、歯並びが悪くなる主な原因や体への影響、日常生活でできる予防・改善のヒントを分かりやすく解説します。
歯並びが悪くなる4つの原因
歯並びの乱れには、日常生活の癖や習慣も大きく関係しています。
無意識のうちに続けている行動が、顎や歯の成長に影響を与えてしまうこともあります。
アレルギー
え!?アレルギー!?歯並びや噛み合わせに何の関係が!?と思われた方は多いと思いまずが、間接的でありながら根本的な原因の代表がこの「アレルギー」なんです。
アレルギーになることで口呼吸が誘発されやすくなり、口呼吸が誘発されると「頭蓋顔面発育障害」を引き起こし最終的には歯並びの不正や顔立ちの乱れを引き起こします。
根本的な解決を図るにはこのようなところから解決していく必要があるのです。
舌小帯などの小帯異常
小帯というものをみなさんご存じでしょうか?小帯とはベロの下や唇の裏についている「スジ」のことです。
この「スジ」のことを「小帯」といいます。これがあること自体が問題という訳ではありません。
生活環境
近年、やわらかく噛みごたえのない食事が増え、子どもの顎の発達に影響を与えていると指摘されています。
顎の筋肉や骨は、硬いものをしっかり噛むことで発達しますが、そうした刺激が少ないと顎が小さくなりやすく、歯がきれいに並ぶスペースが確保できなくなってしまいます。その結果、歯が重なったり、前後にずれて生えたりすることが多くなります。
バランスのとれた食生活と、しっかり噛む習慣を意識することが大切です。
遺伝
ここでやっと遺伝の話。割合としては5%程度といわれている(一般論ではもう少し多数の要因を含めるため、20~30%とかかれることが多い)
歯並びが悪いとどうなるの?
歯並びの乱れはお口の中だけでなく、全身のさまざまな不調につながることがあります。主な影響は次のとおりです。
虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが乱れていると、歯ブラシが届きにくくなり、磨き残しが増えます。結果として歯垢や歯石がたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
発音が不明瞭になる
歯並びが悪いと、舌や唇の動きが制限され、正しい発音がしにくくなります。
発音が不明瞭になることで、会話が聞き取りにくくなったり、本人がコンプレックスを感じる原因になることもあります。
消化・吸収への影響
しっかり噛めないと、食べ物をよくすりつぶせないまま飲み込んでしまい、胃や腸に負担がかかります。これが消化不良や栄養吸収の効率低下につながる場合もあります。
顎や体に負担がかかる
歯並びの乱れは噛み合わせのバランスを崩し、顎関節に負担をかけます。放置すると口を開けたときに「カクカク」と音がする、顎関節症になるといったトラブルが起こることも。
さらに、顎のバランスが崩れることで肩こりや頭痛など全身の不調を引き起こす場合もあります。
見た目への影響
出っ歯や受け口などの不正咬合は、見た目にも影響します。
特に受け口は成長とともに目立ちやすく、本人のコンプレックスになりやすい傾向があります。早めに改善することで、心理的負担を減らすことができます。
精神面(心の発達)の影響
歯並びを気にして笑顔を控えたり、人前で話すことに抵抗を感じたりする子どももいます。
これが自信の低下や対人関係のストレスにつながることもあるため、心のケアも大切です。
全身への影響
噛み合わせの悪さは、首や肩、腰のバランスにも影響します。
頭痛や肩こり、めまい、腰痛といった不調の一因になる場合もあるため、単なる「見た目の問題」と思わずに注意しましょう。
まとめ
今回は、歯並びが悪くなる原因や、身体への影響について解説しました。
歯並びの乱れは、頭痛や肩こりといった全身の不調や、見た目に関するコンプレックスの原因になることもあります。
原因は遺伝だけでなく、日常生活の癖や習慣が影響していることも少なくありません。
日頃からよく噛んで食べることや、指しゃぶり・口呼吸などの癖を改善することで、歯並びの乱れを予防できる場合があります。
すでに歯並びや噛み合わせが気になる場合は、早めに歯科医院で相談し、必要に応じて矯正治療を行うことで、将来的なトラブルを最小限に抑えられます。